副院長の上原行博です。
医院診療をお休みさせていただいている木曜は、月に2回ですが、
岸和田市民病院の歯科口腔外科で外来診療をさせていただいております。
大学からの出向で、あごの関節の専門外来を担当させていただいております。
『顎関節外来』と言い、あごが痛い、音がする、口が開きづらいなど、
あごの関節に症状のある方を診察させていただいております。
今日は、タイトルにあるように「初心忘るべからず!」と言う内容なんで、
あごの関節の症状や仕組みなど、いわゆる顎関節症についてのお話については、
また詳しく書かせていただきます。(次回以降にご期待下さい!!)
そういうことですので…
午後からの顎関節外来までの時間を使って、
午前中は、大阪市にある大学病院の口腔外科へ行ってまいりました!
最近のTVドラマなどでよく見かけることもあり、お医者さんの世界では、
研修医制度があることはご存知の方が多いと思いますが、
歯医者さんの世界にも研修医制度が存在しています。
厚生労働省のホームページでもみれますが、歯科医師臨床研修制度と言う名称で、
平成18年4月から必修化されました。
自分自身は、平成17 年3月に大阪歯科大学を卒業していますので、
実は必修化前最後の卒業でした。
しかしながら、卒業後の進路を考えて、現在の臨床研修制度と同様の研修内容で、
寝屋川市にある医療法人協仁会小松病院の歯科•口腔外科で1年間きっちり研修医として
勉強させていただきました。
小松病院では、歯科麻酔、口腔外科など、専門性の高い診療科の認定医や
専門医の先生のもと、本当に色々な経験をさせていただき、
また多くの事を学ばせていただきました。
1年間でしたが、卒業1年目をこの病院で研修できたことが、その後歯科医師として
進むべき自分のあり方に多くの影響を与えてくれたように思います。
小松病院での1年間で口腔外科に興味を持ち、
その後は、大阪歯科大学の口腔外科第1科に入局させていただきました。
大学病院では2年間勉強させていただきましたが、
その間、口腔がんと呼ばれる、舌がんなどのがんの手術、
交通事故やスポーツ外傷による顎の骨折の手術、
また、顎変形症と呼ばれる受け口や出っ歯、顎のゆがみを改善する手術など、
様々な手術を指導医や認定医の先生のもとで勉強させていただきました。
また、大学病院では多くの良き先輩歯科医師と出会い、仕事だけでなく、
お酒をのんだり、遊びに行ったりと、毎日が楽しく、充実した日々の連続でした。
さらに、2年の間には河内長野にある病院の歯科口腔外科で週に1度仕事を
させていただいたり、摂津市にあるダイキン工業の工場内の診療所で歯科治療を
させていただいたりと、様々なシーンで歯科医師として働かせていただく
機会を得ることもできました。
前置きが相当長くなりましたが、そんな大学病院へ行ってきました!!
現在も講座の専攻生として在籍させていただいているのですが、
後輩の先生方が頑張って働いている姿を目の当たりにすると、
自分の大学病院での卒後2•3年目の様子がたくさん思い出されてきました。
緊張しながら患者さんにレントゲンなどの画像を説明したり、手術の説明をしたり、
また、指導の先生に注意を受けたり、忙しくしている所に病棟や他の科の先生から
PHSがなったり(僕の時は、実はポケベルでした…)、昔を思い出すような光景の連続に
初心の大切さを自然と再認識させられました。
自分自身もはじめて親知らずの抜歯をひとりでやりきった時はこんな感じやったなあと
感じながら手術する姿を見ていると、これまで様々な場所で多くの患者さんを診療させて
いただいたからこその経験が、自分自身の現在につながっているという事を
忘れてはならないなと思いました。
毎日の診療であたりまえのように行っている基本的な事柄こそが、
最も大切で重要な部分であるということ。
改めて基本に立ち返って、また明日からの診療に望もうと考えた一日になりました。
何事も、『初心忘るべからず!』。
明日からも頑張って診療させていただきます。